1:2015/06/20(土) 14:33:07.88 ID:
 20日は中国の端午節である。端午節ならではの食品といえば「粽子」(ちまき)である。
 ちまきは、中国の歴史上、文化的な蓄積が最も厚い伝統食品の一つである。飲食習慣が地方によって異なることから、ちまきの味や形も地方によってがらりと異なる。

 北京派
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 北方のちまきの代表格である北京ちまきはサイズが大きく、ねじれた四角形か三角形をしている。市場に出回っているほとんどはもち米のちまきだが、農村ではきびのちまきを食べる習慣が残っている。もちもちして香りが高く、風味豊かな北京のちまきは、干しナツメやあんが入っていることが多く、果物の砂糖漬けが入っていることもある。

 広東派
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 南方のちまきの代表格である広東ちまきは北京ちまきと違ってサイズが小さく、正面から見ると四角形、後ろは鋭角に盛り上がり、四角錐の形を呈している。柊葉と呼ばれる植物の葉でもち米や緑豆、塩漬け卵黄、椎茸、落花生、蓮の実を包んで蒸すのが伝統で、豊かな食材で充実した食感を楽しむことができる。

 四川派
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 四川人は辛いものが大好きである。そのためちまきも甘いのと辛いのの区別がある。四川の「辣粽」(辛いちまき)は、特別で複雑な製作法によって独特な味わいを出し、四川に古くから伝わる有名な軽食の一つとなっている。まずはもち米と小豆を5、6時間水に浸し、水を切ってから唐辛子の粉と四川産の塩、調味料、干し肉少々を入れ、ちまき用の葉で1個約60グラムの四角いちまきを包む。ゆでた後にこれを食べると、香りと辛さが絶妙なハーモニーを奏で、独特の風味を楽しむことができる。

 蘇州派
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 蘇州ちまきは長方形を呈し、豚肉やナツメペースト、小豆あん、ラード・小豆あんなどの種類があり、具材や作り方に独特のこだわりが見られる。例えばラード・小豆あんのちまきは、上等の小豆を選び、ゆでてから皮をとってこしあんにし、倍の砂糖と適量の油脂を加えて中身にし、これにラードを加えて包む。これをゆでると、ジューシーで甘く、香り高いちまきができあがる。

 嘉興派
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 浙江嘉興のちまきは歴史が長く、全国的に知られている。長方形で、豚肉や小豆あん、八宝、鶏肉などの種類がある。嘉興ちまきのおすすめは「五芳斎」で、「江南ちまきの大王」とも呼ばれている。この地方のちまきは具材選びから準備、調理まで様々な特徴がある。米は上等の白もち米を使い、肉は豚の後ろ足を精選する。ゆで上がったちまきは、脂身の脂が米に染み渡り、口に入れるとうまみが広がり、ジューシーでありながら油っこさはない。嘉興ちまきを食べて浙江嘉興の地名を知ったという人も少なくない。

 海南派
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 海南ちまきは北方のちまきと異なり、芭蕉の葉に包んだ四角錐を呈し、重さは500gほどある。もち米の中には塩漬け卵黄や焼き豚、干し肉、醤油煮の手羽などが入っている。熱いちまきを開くと、芭蕉ともち米の香りがすっと漂い、かぶり付くと肉と卵の濃厚な香りも味わえる。香りの濃厚さと爽快さ、肉とその他の具との絶妙なバランスに、食欲を刺激されること間違いなしだ。

 山東派
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 多くの種類のちまきのうち、最も古くからあるちまきの長老とも言えるのが、山東のきびのちまきである。むっちりとしたもちきびに干しナツメが入っており、独特の風味が楽しめる。このちまきを食べる時には、砂糖で味付けして食べるのが習慣だ。

>>2以降に続く)

中国網 2015-06-20 10:35:00
http://japanese.china.org.cn/life/2015-06/20/content_35862859.htm