1:2016/02/29(月) 19:20:34.09 ID:
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   ハラル食品団地建設のうわさに韓国政府「計画はない」
   専門家「ハラル食品めぐる論争、世界で韓国だけ」

 「工場ができれば、ムスリム(イスラム教徒)の社員が入ってきてムスリムのための学校・マンションが立ち並ぶ」

 「ムスリムに対し150万ウォン(約15万円)ずつ定住資金を支給すると言っている」

 韓国政府が推進している国家食品クラスター(食品団地)事業をめぐり、昨年末からソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でこのようなうわさが広まっている。全羅北道益山市に造成される食品団地が実はハラル食品(ムスリムのための食べ物)を製造する食品団地で、今年末に完工すればムスリムが押し寄せるのではないか、というのだ。インターネット上と益山市ではハラル団地造成に反対する署名運動まで起きた。事態が深刻になると、農林畜産食品部(省に相当)は先月21日「ハラル団地を造成する計画はない」として説明資料を発表したが、騒動はまだ収まっていない。

 ハラル食品とは、イスラム教の経典「コーラン」の原則にのっとって加工した食品を指す。豚肉やアルコールなどを使わず、決められた食肉処理場で処理された肉だけを使用する。イスラム諸国は自主的にハラル認証マークを付与し、ムスリムは主にこのマークが付いた食品を購入する。世界の全人口の4分の1を占めるこのムスリム市場を狙い、日本やオーストラリアなどはすでにハラル食品支援政策を展開している。韓国では農心・オリオンなど主に食品メーカーがハラル食品市場に参入し、ハラル認証を取得してイスラム国家へ一部製品を輸出している。

 騒動の発端となったのは昨年6月、韓国政府が益山の食品団地にハラル食品関連企業の入居を検討し始めたことだった。キリスト教界を中心に反対意見が出た上、イスラム国(IS)のテロを機にムスリムに対する反感が高まり、一般住民の間でも懸念の声が上がった。益山市の関係者は「1日に20件ほど抗議の電話がかかってきた」として「誤解を解くために各地区のトップらを招いて説明した。また、近々『ハラル食品に対する正しい理解』という冊子も配る予定」と話した。

 ハラル食品団地について農林畜産食品部のイ・ジュミョン食品産業政策官は「うわさはいずれも事実ではない」と否定した。益山食品団地は大きく五つの区画に分かれているが、ハラル食品団地はこのうちの一部にすぎないというわけだ。ハラル食品関連企業だからといってムスリムを雇用する義務はなく、実際に韓国国内のハラル食品関連企業のうちムスリムを雇用している企業はないということが分かっている。うわさになっている定住支援金は、国家食品クラスターへの入居企業の社員に対し、全羅北道と益山市が毎月150万ウォンを6カ月間にわたり「雇用支援金」として支給するもので、これは全ての企業に適用される。

 イ・ジュミョン政策官は「入居の意向を示した企業が3社しかなく、現段階ではハラル食品区域を新たに指定する計画はない」と明らかにした。実際にハラル食品輸出企業の大半は、工場移転に難色を示している。あるハラル食品関連企業の関係者は「ほとんどのハラル食品関連企業はハラルのほかに主力事業があり、ハラル食品と同時進行でやっているため、あえて益山に工場を移転する理由がない」と話した。

 政府が釈明しても、反対している団体の反応は冷ややかだ。韓国教会連合のキム・フン企画広報室長は「すでに幾つもの国々がムスリムによるテロに脅かされ、経済性も不確実な状況で、あえてこの事業を推進すべきなのか疑問だ」と述べた。

 イスラムの専門家、イ・ヒス漢陽大教授(文化人類学)は「ハラル食品をめぐってこのような論争が起きたのは世界でも韓国だけだろう」として「ハラル食品は基本的に輸出品であり、ムスリムが製造するのではなくムスリムに売るための食品なのに、韓国にムスリムが急増するというのは飛躍し過ぎた考え方だ」と指摘した。

 政府の性急な事業推進を懸念する声もある。チョン・セウォン檀国大教授(中東学)は「韓国には反イスラム感情があるため、政府主導で事業が推進されれば反発が起きるのは予想されたこと。基本的に各企業主導で推進し、やむを得ず政府が支援しなければならない場合は反対意見にも耳を傾け慎重にアプローチする必要がある」と指摘した。

ソン・ユジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2016/02/28 05:01
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/02/26/2016022602153.html