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:2016/03/05(土) 23:05:43.08 ID:
 【北京=矢板明夫】

 5日に発表された中国の2016年の国防予算案は昨年比で7・6%増加し、6年ぶりに1桁の低い伸び率となった。中国経済の減速に加え、昨年秋から始めた軍縮30万人計画に伴い人件費が大幅減少したことを反映しているとみられる。一方で李克強首相は同日開幕した全人代で「海洋強国をつくる」と宣言し、国防の重点を陸軍から海軍と空軍に移す考えを改めて強調した。

 中国軍は昨年末から今年初めにかけて、従来の7大軍区を5大戦区に再編するなど大幅な組織改革を実施した。東北、西北方面のロシア国境付近に配備される陸軍部隊を減らしたほか、インドなど西南方面の有事に備えて成都に設置されていた司令部を廃止した。

 一方で、東・南シナ海をにらみ海軍と空軍の力を増強、沿海部や離島の軍事基地の建設を推進した。さらに、第2砲兵部隊(戦略ミサイル部隊)を格上げして「ロケット軍」として発足させ、宇宙分野やサイバー攻撃への対応など、軍装備のハイテク化を進めた。

 陸軍から海・空軍重視の方針は今後、さらに速いペースで進められるとみられる。李首相はこの日、南シナ海での米国や東南アジア諸国との対立を念頭に、「平時の戦争準備とともに、国境、領海、領空における防衛の管理を厳しく行う」と強調し、自国が主張する海洋権益を断固として守る方針を示した。

 中国は国防費の詳しい内訳を公表しておらず、空母や宇宙開発分野の装備などの研究開発費、外国から調達する軍用機の費用の一部は国防予算に含まれていないと指摘されている。

 2011~15年の中国の国防予算の平均伸び率は毎年約11・4%だったのに対し、今年は7・6%と鈍化したことについて、北京の軍事専門家は「われわれの予想より低い。景気減速や人員削減と関係しているとみられるほか、軍改革に伴い国防予算の算出方法が変わったかどうかについても精査する必要がある」と話している。

 胡錦濤時代までは、「中国人民解放軍を共産党の軍隊ではなく、国の軍隊にすべきだ」という議論が党内にあったが、習近平政権発足後、党による軍の支配が再び強化された。李首相は政府活動報告で「政治主導の軍隊建設」「軍に対する党の絶対的な指導」を繰り返して強調しており、「国軍化」の声は完全に消えた格好だ。

産経ニュース 2016.3.5 19:34
http://www.sankei.com/world/news/160305/wor1603050054-n1.html