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:2016/03/06(日) 02:26:36.18 ID:

スイス、移民制限の法案提出 EUとの合意待たず

 【ジュネーブ=原克彦】
 
 スイス政府は4日、移民の受け入れを制限するための法案を議会に提出した。2014年2月の国民投票での決定に従うもので、労働者の自由移動を相互に認める欧州連合(EU)との協定を一方的に破棄することになる。外国人求職者を社会保険の対象外にするといった厳しい内容も盛り込んでおり、スイスを包み込むEUとの関係が冷え込む懸念もある。

 憲法改正を伴う法案には受け入れる移民の人数は明記せず、新設する移民委員会の勧告に基づき政府が1年ごとに決める内容にした。雇用など経済情勢を反映して柔軟に運用する狙いがある。

 また、スイスに移り住んだ外国人でも求職中は社会保険を受けられないようにする。自己都合で退職した人や失業した人がいつまでスイスに住めるか、といった基準も明確にしたとしている。

 EU非加盟のスイスは14年2月の国民投票で、3年以内に移民の受け入れに上限を設ける提案を僅差で可決。政府は法制化に向けEUに労働者の自由移動を認める協定の見直しを求めた。だがEUが交渉に応じない状況が続き、国民投票で定められた期限が1年後に迫ったため、EUとの合意を待たずに法案を提出することになった。

 ソマルガ司法警察相は記者会見で「一方的に保護的な措置をとることは、EUの対応が不透明という点でデメリットがある」と述べ、EUとの合意がないまま法案を提出するのは不本意であることを強調した。スイスは引き続きEUに協議を求めつつ、議会での審議を進める。

 スイスとEUは1999年、政府調達市場の開放や農産品の関税低減などと合わせた協定のパッケージとして労働者の自由移動に合意した。このためEUは自由移動協定だけを改めるのは容認しない姿勢だ。EU非加盟のスイスに有利な状況になれば、EU残留の是非を問う英国の国民投票で離脱派が勢いづくことも警戒しているとされる。

 スイスは所得水準が高いこともあり、ドイツや英国、フランスからの労働者が多く流入し、人口の約25%を外国人が占める。移民を制限することには経済界も反対している。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM05H3A_V00C16A3NNE000/