1:2016/04/15(金) 01:09:30.95 ID:
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ソウルのオフィス街。理不尽な風潮が残っているのか(ロイター)

 和製英語の「パワハラ」(パワーハラスメント)とは、「職場の権力(パワー)を利用した嫌がらせ」と定義されるという。これも問題だが、韓国では違う職場の人間が権限外の命令を発し、時に暴力まで振るう。

 李王朝時代の身分制度は、日本の強い内政干渉により廃止された。ところが、戦後の韓国では、資産と肩書を主軸にして事実上の身分制度が再編された。かつての両班(ヤンバン=貴族)に当たるのは財閥オーナー一族、財閥の番頭たちだ。

 今日の両班は、まさに「お前らとは身分が違うのだ」とばかり、違う会社の社員にも威張り散らす。そして、かつての両班が何をしても、とがめられなかったように、今日の韓国でも「有銭無罪」がまかり通る。

 宅配ピザチェーン2位のMPK(ミスターピザ・コリア)グループ会長(68)によるビル警備員暴行事件は、今日の両班の横暴さを如実に示す。

 事件は4月3日の夜、ソウル・西大門(ソデムン)の雑居ビルで起きた。このビルには、MPKの新しいテナントが入っており、会長は側近をつれて視察に訪れた。午後10時、ビル警備員はいつもの通り、ビル正面のシャッターを下ろした。その後も、入居者は横の通用口から外に出られる。

 視察を終えて帰ろうとした会長は、シャッターが下りていることに腹を立てた。「俺様がまだこのビルの中にいるのに、なぜシャッターを下ろしたのだ」というのだ。念のために述べておくが、MPKはこのビルの所有者ではない。ただの店子(たなこ)だ。

 警備員(59)は呼びつけられ「頬を殴られるなど、侮辱的な暴行を受けた」と述べている。

 MPK側は「(会長は)手を上げたが、周りの人がすぐに止めた。警備員とはもみ合い程度で済んだ」と弁明している。仮にMPKの言う通りだとしても、「俺様が…」の“両班意識”は明らかだ。

 告発を受けた警察がすぐには動かず「近日中に会長を呼ぶ」と対応したのも、面白い。早く示談してくださいよ、つまり「有銭無罪」への布石だろう。

 「ナッツ姫事件」は、まさしく同じ社内でのパワハラだったが、ナッツ姫が運輸省の事情聴取を受けることになると、大韓航空グループの社長たちが何人も運輸省に押し掛けた。そして、トイレの清掃作業員を呼びつけて「お嬢様がお使いになるかもしれないから、もう一度掃除をしろ」と命じた。

 清掃作業員が運輸省の雇員なのか、出入りの業者なのかは分からない。ただ、作業員が大韓航空グループの社長たちの指揮命令を受ける立場にないことは明らかだ。

 しかし、作業員は掃除を終えたばかりなのに、改めて掃除をした。“両班様たち”のご意向には逆らえない-そんな社会的風潮、すなわち法律に基づかない今日の身分制度が機能しているからだ。

 “現代の両班様たち”に接する韓国人にとっては、まさに「ヘル・コリア」(地獄の韓国)に違いない。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160414/frn1604141140001-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160414/frn1604141140001-n2.htm