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:2016/06/18(土) 23:47:41.33 ID:
 平昌五輪組織委員会は6月8日、新設ポスト「国際副委員長」に韓国スケート連盟のキム・ジェヨル会長(48)の就任を決めた。国際オリンピック委員会(IOC)など国際機関と緊密な連携を図る司令塔という。キム氏は韓国最大財閥サムスン・グループのイ・ゴンヒ会長の次女の夫で、IOC委員のイ氏の後継候補と目されており、今回の就任は後継への試金石となる。ただ、手腕を不安視する声がある。急遽、重要ポストを新設してまでも迎えるのは、施設建設の遅れや財政難など難問に直面する平昌五輪にとって、韓国最大財閥の本格的なてこ入れで準備終盤を無難に乗り切ろうという思惑が透けて見える。

 2018年2月に開幕する平昌五輪。残り2年を切り、準備がラストスパートを迎えようという今年5月、五輪を総括する組織委の会長が突如、辞任。組織委のスポンサー集めが遅々として進まず、開・閉会式場の建設の着手の遅延など計画が遅延する中、韓国内に根強い「平昌五輪は失敗する」「国際的に恥をさらす」という批判が現実味を帯びる危機的状況に陥った。この局面で手を差しのべたのがサムスン・グループで、SBSは「サムスン・グループ側から平昌五輪の開催成功に貢献したいという申し出があった」と報じた。

 サムスン・グループは平昌五輪に当初から密接に関わってきた。IOC委員でもあるサムスンのイ・ゴンヒ会長は11年、平昌五輪招致に一役買い、既に最大規模の計1000億ウォン(約90億円)のスポンサー契約を締結した。さらに、サムスン・グループの広告代理店、第一企画のキム・ジェヨル社長が常勤の国際副委員長として国際業務を統括していく。

 ただ、キム氏の就任には伏線がある。義父イ・ゴンヒ氏を継承し、IOC委員になる準備という意味合いだ。72歳のイ氏の任期は22年まであるが、今は病床に伏し、活動が困難とか。スポーツの国際舞台で韓国の主張を通し存在感を維持するには、IOC委員の役職は手放せない。韓国スケート連盟会長で義父を補佐して平昌五輪招致に尽力したキム氏はスタンフォード大経営大学院を修了し、東亜日報創業者の曾孫と血筋も申し分なく、国際的な認知度も高く、打って付けの人物というわけだ。

 しかし、キム氏の評判は芳しくない。スケート連盟会長とスキー連盟会長が交互に務める五輪選手団長を、ソチ五輪の際、スキー連盟会長の順番を飛ばして就任。スキー連盟会長は不満を示して辞任した経緯がある。

 そのソチではスケート界の派閥争いに絡んでロシアに帰化したショートトラックのヴィクトル・アン(韓国名アン・ヒョンス)が金3、銅1を獲得し、朴槿恵大統領がスケート界の改革を促す事態に発展した。さらに、五輪連覇を目指したフィギュア女子、キム・ヨナが銀メダルに終わると、採点に対する不公平の批判が韓国内で沸き起こり、国際スケート連盟への提訴を求められたが、審判員の構成に関して提訴し却下されるという失態ともいえる事態に至り、強力なリーダーシップを発揮したとは言い難い。

 平昌五輪の総予算は誘致当初の8兆8196億ウォンから13兆4851億ウォンに膨張。インフラ関連予算を除いた大会運営予算全体(2兆540億ウォン)のうち8530億ウォンをスポンサー契約料で賄う計画も昨年末で57%と、目標の70%からほど遠い。1477億ウォンで建設予定の開・閉会式会場の着工は直近で6月末とされ、予行練習のため来年9月までに完成させなければならない。キム氏の参入で組織委はサムスン・グループからの財源確保にかなりの期待を寄せていると、韓国メディアは伝える。サムスン・グループから約10人の従業員が組織委に派遣させることも決まっているという。

 韓国内ではロッテ・グループの経営権紛争や、大韓航空での「ナッツリターン」騒動のようなオーナー一族の不適切な行動に「財閥疲労感」が蓄積し、逆風が吹き付ける。国民の関心の低い平昌五輪にとって、開催へ向けたご都合主義的な展開が悪影響を及ばしかねない。

http://www.sankei.com/premium/news/160618/prm1606180014-n1.html