1:2016/06/23(木) 21:14:49.18 ID:
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中国海軍のジャンカイI級フリゲート艦と対峙した護衛艦「せとぎり」(海上自衛隊提供)
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「せとぎり」は「あさぎり」型護衛艦の6番艦(海上自衛隊提供)
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護衛艦「せとぎり」の艦名は「瀬戸に立つ霧」に由来する(海上自衛隊提供)
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護衛艦「せとぎり」は南シナ海に面するベトナムの軍事要衝カムラン湾の国際港にも寄港した(海上自衛隊提供)

 6月9日午前0時50分ごろ、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域で海上自衛隊の護衛艦「せとぎり」の警戒監視網が、1隻の不審な船影を捉えた。中国海軍のジャンカイI級フリゲート艦。尖閣諸島の久場島北東の接続水域に侵入しており、そのまま進めば領海に入る可能性もあった。

 せとぎりは海自のP3C哨戒機とも連携しながら監視を続行。同時に、中国軍艦に無線で退去を呼びかけた。しかし、返ってくるのは「ここは中国固有の領海だ」という趣旨の国際法を無視した一方的な主張のみ。日本政府は中国の軍艦が尖閣諸島の領海に入れば、海自に海上警備行動を発令する方針を固めている。それだけに緊張が走る場面だった。

 結果的に中国軍艦は領海には入らず、約2時間20分後の午前3時10分ごろ、尖閣諸島・大正島の北北西から北に向かって接続水域を離れた。

 領海侵入がなかったとはいえ、危機を誘発しかねない「特異な航行」(防衛省幹部)だったことに変わりはない。外務省の齋木昭隆次官は中国艦を確認した直後の午前2時ごろ、程永華駐日中国大使を外務省に呼びつけ、厳重に抗議した。未明の抗議は異例だが、それだけ事態が切迫していた証左でもある。

 中国のフリゲート艦と対峙(たいじ)した海自の「せとぎり」は、「あさぎり」型護衛艦の6番艦だ。全長137メートル、幅14・6メートル、基準排水量は3550トン、乗員約220人。平成2年に就役した。艦名は「瀬戸に立つ霧」に由来する。

 せとぎりはこれまでも重要な“対中”任務に関わってきた。今年4月には護衛艦「ありあけ」とともに、南シナ海に面するベトナムの軍事要衝カムラン湾の国際港に寄港した。海自護衛艦のカムラン湾寄港は初となる。

 これに先駆け「せとぎり」と「ありあけ」は海自の練習潜水艦「おやしお」とともに、フィリピン・スービック港にも立ち寄っている。両任務とも、南シナ海の軍事拠点化を一方的に進める中国を牽制(けんせい)する狙いがあったことは明白だ。

 せとぎりはさらに、アフリカ・ソマリア沖アデン湾における海賊対処任務にもたびたび派遣されている。その往復路では南シナ海も航行し、中国と対立する沿岸国海軍と交流を深めるなど、最前線で海自の存在感を高めている。

 あさぎり型は海自護衛隊群の中核を担う汎用(はんよう)護衛艦で、これまで「せとぎり」を含め8隻が建造されている。全ての艦名に「きり」が付くことから、海自内では「きり型」と呼ばれる。「はつゆき」型護衛艦の後継で、船体は一回り大きく設計されている。

 搭載する武器は高性能20ミリ機関砲、76ミリ速射砲、短SAM装置一式、アスロック装置一式、3連装短魚雷発射管など。哨戒ヘリ1機も搭載する。

(政治部 石鍋圭)
http://www.sankei.com/premium/news/160622/prm1606220002-n1.html