1:2016/07/31(日) 16:31:55.11 ID:
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会談前に握手する韓国の尹炳世外相(左)と中国の王毅外相=7月24日、ラオス・ビエンチャン(聯合=共同)
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ASEM首脳会議の行事に出席した韓国の朴槿恵大統領(前列中央)と中国の李克強首相(後列右端)。中韓の距離を浮き彫りにしている=7月15日、ウランバートル(聯合=共同)

 韓国が、最大の貿易相手国・中国の経済報復に戦々恐々としている。中国が反対していた米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備を決めたのが発端だ。北朝鮮の核・ミサイルの脅威から国民を守る安全保障を優先した判断のため朴槿恵(パク・クネ)大統領は「ほかに北朝鮮のミサイルからわが国を守る方法があるなら示してもらいたい」と国内の批判には逆ギレぎみ。それでも、高圧的な中国の態度に貿易や観光の規制などを仕掛けてきかねないと懸念が広がっている。

 「残念に思う」と中国

 THAADは、最高高度150キロで敵の弾道ミサイルを迎撃する米軍の最新鋭地上配備型の迎撃システムで、韓国国防省は慶尚北道星州に配備すると発表した。中国は、かねてから同システムの高性能レーダーが自国内陸部の軍部隊の監視に利用される恐れがあるとして強く反発してきた。

 聯合ニュース(日本語電子版)によると、24日には東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議が開かれていたラオス・ビエンチャンで、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が中国の王毅外相に「最近の韓国の行動は双方の信頼を損ねた。残念に思う」と批判され、「(中韓関係を維持するため韓国が)どのような実質的な行動を取るか聞きたい」と撤回を求められる始末だ。

 同じビエンチャンでは24日深夜、王氏は宿泊するホテルに設けた会談場で尹氏に高圧的にこう要求した。

 「再度忠告する。韓国は中国の正当で合理的な懸念に真剣に向き合い、考えて行動せよ」

 「歴代最高の中韓関係」が…

 朴氏は2013年の政権発足後、中国との関係緊密化に動いてきた。昨年には中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への加盟を決断し、北京で中国人民解放軍の軍事パレードを観閲。そうして「歴代最高の中韓関係」(韓国政府)を築き上げてきた。

 中国は韓国にとって貿易総額の20%を超す最大の貿易相手国だ。また昨年、韓国を訪れた中国人観光客は外国人観光客全体の45%を占めるお得意様といえる。それだけに中国が貿易や観光を規制するなどの報復措置にでれば、韓国経済がダメージを受けるため、韓国の一部野党からは「中韓関係の悪化が想定されるのに説明が不十分だ」と不満の声が上がる。韓国経済界にも警戒感が強まっているのだという。

 珍しく日本の姿勢を肯定

 くしくもAIIBが副総裁ポストから韓国出身者を締め出すかのごとき組織変更を発表したのが、韓国がTHAAD配備を決定した日と重なることから中国による報復説も浮上。中央日報(日本語版)に掲載された韓国経済新聞の社説は「中国は信じるに値する国なのか」と指摘した。

 そうしたなか、朝鮮日報(日本語版)はコラムで日本が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を国有化した際、中国で日本製品の不買運動が起き、日本を訪れる中国人観光客による予約キャンセルが相次ぎ、一部地域でデモ隊が日本企業の工場や店舗に乱入した事実を説明。

 報復の脅しに動じなかった日本人は「一度屈服すれば、中国は無茶な要求を繰り返す。中国が国際秩序に従う国になるよう、日本と国際社会が力を合わせるべきだ」と話す-と日本の姿勢を珍しく肯定的に紹介した。

 韓国の安全のための決断をも「信頼を損ねた」と撤回を求める中国との関係強化の危険性に、韓国もようやく気付き始めたというべきだろうか。
 
http://www.sankei.com/west/news/160731/wst1607310003-n1.html