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:2016/08/10(水) 02:54:39.80 ID:
 「不可抗力的な理由で、イベントの開催が困難になった」

 今月4日、中国・北京で開催予定だった韓国の人気テレビドラマ「むやみに切なく」のファンミーティングが、開催4日前に突如中止になった。韓国の人気俳優らが出演する同作は現在韓中同時放送されている人気ドラマで、北京でのイベントにも数千人規模のファンが参加予定だったと言う。ドラマの制作会社関係者は冒頭のようにコメントし詳細な理由は明らかにしていないが、俳優や制作会社など韓国側の都合ではなく、中国側から何らかの通達があり急きょ中止になったと見られている。

 出演者や会場の都合などでイベントが中止されたり延期になったりすることは、決して少なくない。しかし、韓国の芸能界にとって今回のニュースを「よくあることだ」と流すことはできない。

 「中国が韓流を締め出し始めたという噂は本当だったのか…」――。

 今、韓国芸能関係者の多くが、「禁韓令」と呼ばれる中国からの「報復措置」に震えあがっている。

サード配備に対する最初の「報復措置」

 発端は、7月の上旬。米韓両国が、地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD=サード)の在韓米軍への配備を決定したことにある。核・ミサイル開発に突き進む北朝鮮への暴走阻止が目的だったが、米国側は中国の弾道ミサイル無力化も見据えていると見られる。サードに搭載された高性能レーダーでは、中国やロシアのミサイル基地まで監視できるため、両国から猛反発を受けている。

 サードの配備決定以降、韓国国内では中国からの経済的な報復措置を懸念する声があがっており、非関税障壁(NTB)の設定や、観光客の渡航制限、韓国企業の中国国内での事業凍結など、あらゆる報復シナリオが想定されていた。

 そんな中、目に見える形で現れた報復措置は、韓国の音楽やドラマなど「韓流」コンテンツの締め出しだった。ある韓国芸能関係者によると、7月以降、中国と進めていた契約が保留になったり中断したりするケースが少しずつ増えてきたという。「サードの影響かと思ったが、中国で韓流人気は高い。報復措置として最初に韓流がターゲットになるとは思っていなかった」(韓国芸能関係者)。しかし、8月に入ってからは関連イベントのキャンセルや、テレビドラマの韓国人出演部分のカットなどの動きが目に見えて増加。中国側が意図的に韓流コンテンツを排斥しているとの疑惑は、徐々に確信へと変わっていった。

 韓国メディアによると、国家新聞出版広電総局から各テレビ局に通知された禁止事項は下記の通り。

・BIGBANGやEXO(韓国の人気アイドルグループ)といった団体の中国での出演
・中国国内における韓国の文化産業への新たな投資
・1万人以上の観客の前で韓国のアイドルを出演させること
・韓国のテレビドラマ、バラエティー番組との協力など、新たな契約

中国は「韓流」の最大消費国

 韓国芸能界にとってこの動きは大きな痛手だ。

 2014年の韓流コンテンツの全世界市場規模は12兆5598億ウォン(約1兆2000万円)。その最大の消費市場が中国で、今や日本以上に韓流の人気は高い。テレビ番組には韓国のアイドルや俳優が当たり前のように出演し、民放でも韓国のドラマが韓中同時放送され高い人気を得ている。一昨年中国で大ヒットした韓国ドラマ「星から来たあなた」に主演したキム・スヒョンは、中華圏だけで約30社のCMに起用され、34億円を稼いだと言われる。今年上半期に韓中同時放映された「太陽の末裔」に主演したソン・ジュンギも、既に中国で10社以上の会社からCMオファーを受けている。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/080900291/

>>2以降に続く)