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:2016/08/30(火) 02:01:35.88 ID:
 約2年前に中国がアジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議を北京で開催し、各国の指導者を迎え入れた際、江西省・景徳鎮市は名産の陶磁器を誇らしげに提供した。同市は、まもなく開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議では、工場閉鎖という形で貢献する見通しだ。

 9月4~5日のG20会期中、開催地である杭州市の空が青く見えるようにするため、中国当局は5つの省の数百の工場に操業停止を命じている。停止などの制限を受ける地域は、杭州市から西に約400キロにまで及び、有名観光地である黄山周辺や景徳鎮市も含まれる。地元自治体によると、景徳鎮市では100を超える工場の操業が制限される。

2014年には「APEC晴れ」

 中国では2008年の北京五輪で成功して以降、国際的な大規模イベントを開催する際には工場を停止して汚染を抑制することが慣例となっている。

 14年のAPEC非公式首脳会議の会期中も、北京では美しい青空が広がった(このとき、世界の首脳たちは景徳鎮の皿に載った料理を楽しんだ)。それ以降中国では「素晴らしいが、はかないもの」を指すときに「APEC晴れ」という言葉が使われるようになった。現在、杭州には「G20晴れ」が広がっているが、この青空の喜びは同じく工場の操業が制限される上海にまで広がる。

 北京の大気汚染問題はよく知られているが、工業化が進んだ東海岸の都市の空もかすむときがある。
7月の北京の大気の質は、中国環境保護省が追跡する74都市のうち66番目だったが、上海も57番目と芳しくなく、北京とあまり差がなかった。杭州は43番目だった。

地元市民は7日間の休み

 観光地である杭州では、景観を保つための取り組みが一年中行われている。同市では自動車排ガス抑制基準を厳しく実施しているほか、西湖周辺の景勝地の一部を改修し、G20を前に観光客をあまり受け入れないようにして交通量を減らそうとしたりしている。地元市民の多くはG20開催に合わせて7日間の休みが与えられており、どこかへ旅行することが奨励されている。

 化学メーカーや建材メーカー、繊維メーカーなどを対象とする今回の工場操業制限は、上海周辺の長江デルタ地域全域に適用されているほか、杭州が含まれる浙江省、江蘇省、安徽省と江西省も対象だ。

 国営メディアが引用した山東省環境保護局の職員の話によると、杭州から北に約700キロ離れた同省でも、必要な場合に工場生産を制限することで9都市が合意している。「大気汚染には地域を越えて広がる性質があるため」(同職員)だという。工場のフル稼働は、G20閉幕後に可能になる。

宝山鋼鉄など大手企業も

 上海市の発表文書には、G20を前に、少なくとも一部を閉鎖する必要のある企業が255社挙げられている。この中には、上海石油化工(シノペック上海)や宝山鋼鉄といった大手国営企業のほか、家具やペンキなどを製造する中小企業が含まれている。

 景徳鎮にある従業員200人超のタイルメーカー、鵬飛建陶は7月に2つある生産ラインのうち1つを停止し、1日の生産量を半減させた。

 同社で環境保護の責任者を務めるLi Mingsheng氏は、「これは必要とされている措置だ。減産は遂行すべき国の政治的な任務だと受け止めている。われわれは国の面目を考慮しなければならない」と述べた。

 今回の措置によって同社の財務は圧迫されるとみられるが、影響は限られそうだという。なせなら、不動産市場の低迷を受けて倉庫には既に大量の在庫が積まれているからだ。

http://jp.wsj.com/articles/SB11655255021065154097004582280622486080442