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(イメージです。)


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:2016/09/04(日) 20:22:11.45 ID:
米国が韓国製の冷延鋼板(自動車や家電に使われる鋼板)や家庭向け洗濯機に対し、反ダンピングの高率関税などを課すことを決めた問題で、韓国側が“韓国たたき”だと過剰反応している。自国の外交政策を「未熟」となじる地元新聞社や、ブログ上には「まともに後頭部を殴られた」などの恨み節も…。韓国メディアの分析によると、大統領選向けの政争の具となったことと、米中関係悪化に絡んで韓国が板挟みに合っていることが背景にある。ただ、韓国内の実情を鑑みると、いささか行き過ぎた反応といえる。

「最近の韓国製の鉄鋼製品に対する米国のダンピング判定は衝撃的だ」。7月26日の韓国メディアの中央日報は、米商務省が韓国の大手メーカー、ポスコなどの冷延鋼板に高率の相殺関税をかけたことなどについて、悲観的な展望を示した。2014年に反ダンピング関税を課せられた油田用鋼管業界を例に挙げ、「業界は焦土化した。シェールガス特需を享受した浦項のある業者は不渡りを出した。一時400人余りに達していた社員は、ばらばらに散っていった」と、鉄鋼業界への悪影響を危惧した。

8月10日の韓国経済新聞では、米共和党大統領候補のドナルド・トランプ氏が韓米FTA(自由貿易協定)によって米国人労働者の失業が増えたなどと批判したことに触れた。記事中、「トランプ氏が韓国の倍の貿易黒字を出している日本には言及もせず、韓国だけをたたき続けるのは未熟な経済外交の端的な事例」(在米韓国商工会議所の会員企業)と、批判の矛先を自国政府に向けた。韓国民のブログ上でも、「まともに後頭部を殴られた」「関税爆弾だ」などと、怒りの声が書き込まれている。

米国における“嫌韓”は、昨年後半からブームともいえる状況だ。トランプ氏が駐韓米軍関連費用をめぐり「韓国の安保はただ乗り」と発言。共和党の大統領候補の1人が「(民主党候補の)サンダースに税金を預けるのは、北朝鮮の料理人に自分の犬を預けるのと同じ」とインターネットでツイートしたことについても、「犬肉を食べる朝鮮民族に対する差別的な思想だ」と韓国メディアから批判されていた。

韓国メディアが指摘する“韓国たたき”の理由の一つは、米大統領選の政争の具となっていることだ。今年初めまでウォン安ドル高が続いたこともあり、米国内の自動車や鉄鋼などの製造業は大打撃を受けている。民主、共和両党にとって、これらの有権者の利益となる公約を掲げざるを得ない状況となっている。

また、7月26日の中央日報の社説では、「米国の韓国たたきは米中通商戦争の前哨戦の性格が濃厚だ」と分析。韓国製洗濯機の対米輸出が5400万ドル(2015年、約54億1700万円)と少ないことを挙げ、「それでも韓国製洗濯機に食いつくのは、中国製洗濯機との本格戦争に先立ち韓国製にまず手をつけるという意図とみるべきだ」としている。

米国が、国家間の貿易紛争を処理する世界貿易機関(WTO)の韓国人上級委員の再任を拒否したことも、韓国側がバッシングだと主張する根拠になっている。

とはいえ、韓国も完全なる自由貿易国とはいいがたい。

韓国では産業界に便宜を図り、工場向けの電気料金が一般家庭より優遇されており、韓国メーカーが安価な鉄鋼を生産・輸出できる要因となっている。中央日報によると、昨年3月に韓国人に襲撃され、重傷を負ったことで知られるマーク・リッパート駐韓米国大使は6月1日、「韓国には世界のどの国にもない規制が多い」と述べ、海外企業が進出を経験している不公平さを指摘した。

韓国産業の競争力の高さは、政府によるさまざまな支援のたまもの、ともいえる。こうしてみると、米国への恨み節を言う前に、韓国は自らの襟を正すべきだろう。
 
(鈴木正行)
 
SankeiBiz
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/160904/mcb1609041706001-n1.htm