1:2016/09/29(木) 12:11:18.99 ID:
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朴大統領に近い、2つの財団が疑惑視されている(AP)

 自由な体制のなかに巣食う腐敗を剔抉(てっけつ=えぐり出す)することが、自由な体制の護持につながる-。造船疑獄事件(1954年)を手掛けた「鬼検事」河井信太郎氏が講演会で述べたことを思い出した。

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権の行動がまったく逆だからだ。腐敗を批判する声は、国の根幹を覆そうとする左翼による陰謀だ、との状況認識はさておく。1つの問題は「だから、体制内の腐敗分子を守る」と動いていることだ。

 しかし、最近明るみに出た2つの財団による金集めが、体制の中心が腐敗していることを示すとしたら、「左翼による陰謀論」も自己防衛のための詭弁(きべん)となる。

 疑惑の財団とは「ミール財団」と「Kスポーツ財団」だ。ミールは韓国料理の世界への普及、Kスポーツは韓国の伝統スポーツの世界普及を掲げている。

 これまでに韓国メディアが伝えた疑惑の主な内容は、(1)韓国の認可事務は時間がかかるのに、2つの財団が申請翌日に認可を得ている(2)大統領のフランス訪問ではミールが、イラン訪問ではKスポーツが記念イベントに出場した。実績もない財団が選ばれたのは不可解(3)全経連(=日本の経団連に該当)の主導で、財閥企業が自主的に出捐(しゅつえん=金銭の寄付)しているが、ミールが486億ウォン(約44億2600万円)、Kスポーツが288億ウォン(約26億2280万円)も短期間で集められたのは政権の圧力があったからではないのか-といった点だ。

 とりわけ、Kスポーツについては、朴氏の「最側近」とされる女性が、話を持って回ったことが明らかになっている。女性は「空白の7時間」で、秘線(密会相手)とされた男性の元妻だ。その女性が通うスポーツマッサージ店のオヤジが、288億ウォンもの大金を握る理事長になっている。いかにもダミーではないかというわけだ。

 もう1つ。2つの財団の事務所が、朴氏の私邸から近い位置にあることも疑惑を高めている。

 つまり、大統領退任後、これらの財団を操り、時に目立つイベントをするだけで、企業からの出捐金を自在に懐に入れようとしているのではないか、ということだ。

 そうした風評を意識したのだろう。朴氏は22日の首席秘書官会議で「このような非常事態の時に、乱舞する誹謗と、確認されない暴露性発言は私たちの社会を揺るがして混乱を加重させる結果を招くことになるだろう」と述べた。

 民情首席秘書官とは「司直の総元締め」だが、その座に「疑惑の百貨店」のような人物が座っている。が、大統領は彼を守り続けている。逆に2つの財団の疑惑を調べた特別監察官を辞任に追い込んだ。

 現在の人脈配置なら、腐敗している検察が2つの財団の疑惑を取り上げることはないと見なければなるまい。韓国・CBS放送が22日、「この事件は、次の政権で捜査対象になるしかないというのが法曹界の大半の意見だ」と伝えたのは、そんな背景からだろう。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160929/frn1609291140001-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160929/frn1609291140001-n2.htm