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:2014/05/08(木)08:08:34 ID:
オピニオン
[東京小考] ‘韓国よ、がんばれ!`
MAY 08, 2014 07:33

 何といういたましい事故、いや事件だろう。あってはならないことだった。観光船セウォル号の沈没である。

あの日、私はソウルで事故を知り、いたたまれない思いでテレビにくぎ付けになった。数日後に東京へ帰ったが、以来この事件が日本で報じられない日はない。韓国に縁の深い隣人の一人として、私もまたつらい日々である。

さまざまな映像が伝えらるなか、激しく傾く船室で交わされた高校生たちの会話ほど、胸に迫るものはない。「船が沈んじゃうよ」「僕たち死んじゃうのかな」「怖いよ」「お父さん、お母さん、愛しているよ」

わくわくする修学旅行が一転して悲劇のるつぼと化し、無限の可能性を秘めた若者たちの未来が消えてゆく。その間にも「船内から動かないでください」という放送…。高校生たちの会話は、沈みゆく船の映像とともに、韓国の悲劇として長く後世に伝えられるだろう。いや、そうしなければなるまい。

明るみに出た問題点は、これでもかというほど重なっている。

船は、なぜ屋上に客室を建て増していたのか。なぜ重量制限を無視して、信じられないほどの荷を積んで平気だったのか。港の担当官たちがそれを見過ごしていたのはなぜか。積み荷はどうしてしっかり固定されていなかったのか。

船長はなぜ休憩し、若い航海士に操縦を任せていたのか。船長も乗組員も、なぜ乗客をしっかり誘導しなかったのか。「船室から出るな」と放送し続けたのは、なぜなのか。船長が率先して逃げ出すなどということが、ありえるのか。遭難訓練はしていなかったのか。

海洋警察などの救助があれほどもたついたのは、なぜなのか。日本などの救援を受け入れなくてよかったのか。

疑問の数々は私がここで挙げるまでもなく、韓国の中で連日詳しく論じられている。いまさら日本人から傷口に塩を塗り込まれたくない、と思われるかもしれない。だが、私もこの気持ちをぶつけなければ、ほかのテーマに筆が向かない。犠牲者たちに深く哀悼の意を表するとともに、韓国よ、こんな国ではないはずだろうと、心の底から呼びかけたい。

私が初めて韓国の土を踏んだ1979年以来、この国に悲しいできごとは数々あった。市民に軍隊が銃口を向けた光州事態。北朝鮮のテロに見舞われたラングーン事件や、大韓航空機の爆破事故。最近では哨戒艦「天安」の爆破、そして延坪島への砲撃。その度に、この国ならではの悲劇に同情を寄せてきた。

だが、今度ばかりは違う。一発の砲弾も銃弾も飛ぶことなく、爆破装置が仕掛けられることもなかった。嵐に見舞われたわけでも、障害物があったわけでもない。それなのに、白昼、これだけの貴重な命がみすみす奪われた。

韓国には徴兵制がある。愛国心の強さでも日本を圧するように見られる。だが、「人の命を大事にする」ことが、これほどおろそかにされていたとは。職業的モラルがこれほど薄かったとは…。敵は自らの中にいたのではないか。いざという時に、韓国は本当にしっかりと国を、いや国民を守れるのか。

http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2014050883908

つづく